2016.06.03 Friday
Illustratorでオブジェクトが重なっている部分のみの線分を抽出してみよう
JUGEMテーマ:Adobe Creative Cloud
Illustratorでシマシマの線にマスクをかけてマスクがかかっている部分だけ線を抽出したいと思った事はありませんか?
大概はマスクをかけたまま使ったり、シマシマのパターンを作成して塗ってしまえば用が済んでしまうんですが、
線の端の効果を生かしたいときにマスクのままだと上手くいかず、中身の線分を抽出したくなるんですよねぇ。
ということで今回はオブジェクトが重なった部分のみの線分を抽出してみたいと思います(※マスクは使いません)
まずシマシマを用意します。
ペンツールを選択して
塗りを「なし」にして
シマシマの元となる線を描きます。
直線でももちろんOK
選択ツールに切り替えて
描いたパスを選択
コピーして
前面へペースト
ペーストしたものを横へ移動させます。
両方を選択して
オブジェクト>ブレンド>作成
スカスカですので密度を調節します。
オブジェクト>ブレンド>ブレンドオプション
間隔を「ステップ数」にしてお好みの数値を入れて「OK」
オブジェクト>ブレンド>拡張
これでシマシマ完成。
オブジェクト>ロック>選択
でシマシマを一旦ロックしておきます。
次に線分を切り抜きしたいオブジェクトを用意します。
色は線の色とかけ離れた色にして下さい。
今回は小塚ゴシックHで入力したテキストを使用しました。
色はマゼンタ100%。
テキストの状態だと線を抽出できませんので、アウトラインを作成します。
書式>アウトラインを作成
次に長方形ツールを選択
シマシマ部分も全て覆う長方形を描きます。
その長方形を最背面へもっていきます。
オブジェクト>重ね順>最背面へ
選択>全てを選択(シマシマ部分はロック中)
パスファインダーで「中マド」
シマシマのロックを解除します。
オブジェクト>すべてをロック解除
全てを選択しなおして
オブジェクト>ライブペイント>作成
即拡張します。
オブジェクト>ライブペイント>拡張
なんとなく線だけ抽出できそうな感じになってきました。
自動選択ツールに切り替えて
マゼンタのオブジェクトをクリック
選択されたオブジェクトを消去します。
これで線分が抽出できました。
選択状態
線の太さやプロファイルを変更してみると
このようにマスクやパターンでは表現できないものが作成できます。
横シマももちろんOKですし、先端の形状(矢印)を変更してもアクセント付いていいですね。
破線やブラシを適用しても先端がきちんと表現できますのでロゴの作成などにも使えるのではないでしょうか。
日本地図や色々なシルエット形状でやってみるのも面白そうですね。
自分が一番やりたかったのは写真のハッチング表現。
Photoshopでグレースケール変換後、
ポスタリゼーションで階調数を落として階調毎にレイヤー化。
Illustratorで開いてレイヤー毎にトレース。
濃い部分ほど線が重なるようにしました。
絵っぽくなるかと思いましたが結構写真ぽさが残るものですね。
元の写真をもう少し絵っぽく加工しておいた方が良さそう。
拡大です。
線の「入り」と「抜き」を表現したかったのでわざわざ線を抽出したのですが
この感じだとパターンの塗りで十分だったかもしれません。
あ、これを元の写真に重ねてたらどうだろう!
ということでちょっとやってみました。
水彩画フィルターもかけてみましたがハッチングの目が細かすぎたかな?
もう少し数値変えたりして色々研究してみたいと思います。